※この記事は、コロナ感染で身近な人が急逝した場合に必要な手続きや葬儀の進め方、心のケアなどをまとめたコラムです。
実践的な終活情報や葬儀準備については、以下もご参考ください↓
この記事でわかること
- 5類化後の基本方針(通夜・葬儀・火葬は原則“通常通り”で可)
- 連絡の順番と電話テンプレ(病院/在宅/施設の各ケース)
- 安置・納棺・遺品の取り扱い(納体袋の要否、触れるときの注意)
- 火葬・拾骨のいま(24時間ルール、動線分離の要否)
- よくある誤解とQ&A(マスク、濃厚接触者、弔電のみ等)
3行まとめ
- いまは通夜・葬儀・火葬・拾骨を通常通りに行える。基本は手指衛生と会場指示に従うだけ。
- 納体袋は原則不要(体液漏出の予防処置を施せば可)。状況により使用。
- 火葬は原則:死後24時間以降。5類以降は「24時間以内に必ず火葬可能」ではない。
いまの基本(5類化後)
- 厚労省のコロナ遺体取扱いガイドラインは2024/5/10で廃止。ただし、実務の要点は「適切な感染対策を施せば通常の遺体と同様に取り扱える」。
- 通夜・葬儀・火葬・拾骨は、遺族の意向を踏まえ適切な感染対策の下で実施可能。会葬動線を分ける必要もない。
- マスクは個人判断が基本(事業者が求める場合は指示に従う)。手洗い・換気は有効。
まずやること(連絡の順番)
- 葬儀社へ電話
> 「〇〇(故人名)が本日〇時、△△(病院/自宅/施設)で亡くなりました。安置先・お迎えと、今夜〜明日の段取りを相談したいです。」 - 近親者へ連絡(集合/オンライン方針・宗教)
- 職場や学校、町内など必要先へ最小情報で連絡
病院・施設で亡くなったら「死亡診断書(または死体検案書)」を受け取り、葬儀社と安置→日程の順で進めると迷わない。一般的に死亡届の作業は葬儀社が行なってくれるケースが多い。
安置・納棺の基本
- 遺体は清拭・鼻/肛門の詰め物・紙おむつなど体液漏出の予防を行い、通常と同様に取り扱える。※予防は病院や葬儀社によってオプション
- 納体袋は原則不要。ただし損傷が強い等、漏出リスクが高いときは使用するケースもあり。
- 遺品は清拭消毒後、通常どおり取り扱える。
- ご遺体に触れた後は手洗い(石けん+流水 or アルコール)。
通夜・葬儀
- 実施OK。会場側の指示に沿って、体調不良時は無理しない/換気・手指衛生を。
- 状況により、先に火葬→後日骨葬という選択肢もあり。
火葬と拾骨(いまの実務)
- 原則:死後24時間以降に火葬(墓埋法3条)。5類以降、「24時間以内に必須」ではない。
- 時間帯の分離や動線分離は不要(適切な対策がある場合)。
- 遺骨から感染はしないため、拾骨は通常どおり。
よくある誤解と答え
Q. 「コロナだと通夜・葬儀はできない?」
A. できる。適切な対策のもと通常通りに実施可能。
Q. 「納体袋は必須?」
A. 原則不要。体液漏出の予防処置が前提で、状況により使用。
Q. 「会場でマスクは必須?」
A. 個人判断が基本。事業者が求める場合は従う/体調不良者は参列を控える。
Q. 「火葬は24時間以内にしないといけない?」
A. いいえ。5類化後は一般の遺体と同じく原則24時間以降。
Q. 「拾骨は危なくない?」
A. 危険ではない。遺骨から感染はしない。
かたちは落ち着き、心は人が支える。いま必要なのは、ていねいな段取りだけ。
まとめ
- 5類以降は通常の葬儀フローでOK。納体袋は原則不要。
- 火葬は原則24時間以降、動線分離も不要。拾骨は通常どおり。
- マスクは個人判断。手指衛生と会場指示がいちばん効く。
参考・根拠
- 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症…遺体の処置・搬送・葬儀・火葬等のガイドライン」※2024/5/10廃止(要点は本文参照)。通夜・葬儀・火葬・拾骨の実施、納体袋の要否、マスク・手指衛生等。
- 同ガイドラインQ&A:24時間以内の火葬は不可(5類化後)/遺骨から感染しない 等。
- 墓地、埋葬等に関する法律3条:死後24時間以内の火葬禁止(原則)。
※参考https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000048?utm_source=chatgpt.com
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