弔電(電報)は「気持ちの証」だからこそ、捨てる・残すの判断に迷いますよね。焦って決める必要はありません。まずは受け取った想いに感謝し、心の区切りがつくタイミングで「丁寧に片づける」。本記事はそのための小さな手順書です。
【3行まとめ】
結論:弔電は感謝の気持ちを伝えたうえで、基本は一般ごみで処分可。個人情報は必ず隠す/裁断する。
保管は「四十九日まで」→「写真で記録」→「節目に処分」が無理なく実務的。
宗教的配慮や地域慣習が強い場合は、寺院・神社にお焚き上げを相談。
弔電の捨て方は失礼?結論
失礼ではありません。いただいたお気持ちにお礼を伝えたうえで、個人情報に配慮して処分すれば問題なし。迷う場合は「四十九日」など節目まで保管し、心の整理がついた段階で。
まずは実務:処分の手順(3ステップ)
- お礼(既読・受領)
・弔電をくださった方へ、お礼の一言を先に。
例)このたびは温かいお心遣いを賜り、誠にありがとうございました。確かに拝受いたしました。 - 個人情報のマスキング
・差出人名・住所・電話、送り状ラベルを黒塗り/切り取り。
・写真で記録するなら氏名が分からない角度で撮影。 - 分別して廃棄
・紙の台紙:可燃ごみ。
・リボン・金具・プラ板:不燃/プラへ分別(自治体ルール優先)。
取っておく?捨てる?保管の目安
・まずは四十九日まで保管→法要後に家族で確認。
・形見として残すなら写真+1枚だけ現物(代表作方式)。
・法人宛は総務で1年保管→年度末に整理が実務的。
お焚き上げを頼む場合
・地域の寺院・神社に事前確認(持ち込み日・御布施の目安・郵送可否)。
・写真だけ残して現物はお焚き上げ、も一案。
・郵送供養サービスは個人情報の取り扱いを必ず確認。
宗派・地域メモ
・「お焚き上げ」に相当する納め方や呼び方は地域・宗派で異なります。寺院・神社・教会など、普段お世話になっている先へ事前に相談するのが安心です。
お気持ち的にはお焚き上げしてもらうのが一番スッキリするかもしれません。
迷いがちなケース別ミニガイド
・供花カードやリボンだけ残っている → 写真に収め、カードは可燃へ。
・電報台紙が豪華で捨てづらい → 写真+一言メモ(誰から・日付)を残し、台紙は解体して分別。
・会社・団体で受け取った → 受領台帳に記録→年度末に処分。代表1点のみ保存。
葬儀後1週間、弔電が10通以上。まずは受領のお礼だけ先に送り、四十九日まで箱に保管。法要後に家族で一度だけ見返し、写真を撮って代表の1通だけ残すことにしました。残りは個人情報を隠して分別。迷わず片づけられました。
ひとことテンプレ(お礼→処分)
・「温かいお心遣いを賜り、誠にありがとうございました。写真にて大切に記録し、節目にて丁重に整理させていただきます。」
よくあるNG/OK
・写真をSNSへそのまま投稿 → NG(氏名・電話・住所が写り込みます)
・裁断せずにそのまま可燃へ → NG(個人情報リスク)
・四十九日前に処分 → OK(気持ちが整えば可。ただし家族の合意を)
FAQ
Q. 弔電は燃えるごみで出せる?
A. はい。台紙は紙なので可燃ごみでOK。金具やプラ部分は分別してください。
Q. 捨てる前にやっておくことは?
A. お礼の連絡と、個人情報の黒塗り・切り取りです。
Q. お焚き上げは必要?
A. 必須ではありません。宗教的配慮やご家族のご希望が強い場合のみ、寺社に相談を。
Q. どのくらい保管すべき?
A. 目安は四十九日まで→写真を残して節目に処分が実務的です。
Q. 法人宛に届いた弔電の扱いは?
A. 総務で受領記録を残し、年度末に整理。代表1点のみ保存で十分。
迷ったら、いったん箱にしまって大丈夫です。大切なのは「気持ちに区切りがついたとき、丁寧に扱う」こと。あなたのペースで進めていきましょう。
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