デジタル遺品整理とエンディングノート:SNSやサブスクはどうする?

はじめに|スマホが“遺品”になる時代へ

「スマホって遺品になるの?」

そう思ったあなたへ。

今や、私たちの生活の大部分はデジタルの中にあります。SNS、サブスク、スマホ、PC…。もしもの時、それらがそのまま残ってしまったら?

この記事では、「自分の死後、残された人に迷惑をかけたくない」「でも何をどう残せばいいの?」という悩みに寄り添いながら、デジタル遺品の整理をやさしく、現実的に解説します。

「スマホが開けられないから何もわからない、、、」という方、結構います!

この記事でわかること

デジタル遺品(SNS・サブスク・写真・連絡帳)の入口情報と保管場所の決め方

通知/引き継ぎ/停止の3視点で整える最小ルール

Google(不在アカウント管理)・Apple(デジタルレガシー)など公式の入口名称

家族に重くならない言い回しと“今日からできる3つ”

デジタル遺品って何?

デジタル遺品とは、故人が生前使っていたスマホやパソコン、SNSアカウント、サブスク、クラウド、仮想通貨、ブログなどの「デジタル上の資産・情報」のことです。

主な例:

  • スマホやPC、タブレット
  • SNS(Instagram、X、Facebookなど)
  • サブスク(Netflix、Spotify、Amazonプライムなど)
  • クラウドストレージ(Google Drive、iCloud)
  • 写真・動画・日記などの思い出
  • ネット銀行・仮想通貨・ブログ収益などの資産

なぜ今、「デジタルの整理」が必要なのか?

ロックが開けない問題

スマホやPCにロックがかかっていて、誰も中を確認できないと、写真や連絡先さえも取り出せません。

自動課金の継続

故人が契約していたサブスクが、知らないまま引き落とされ続けるケースも。

不正アクセスのリスク

放置されたSNSが乗っ取られ、詐欺に使われることも。

大切な思い出の喪失

思い出の写真や動画が、誰の手にも届かず消えてしまうこともあります。

デジタル遺品は「通知・引き継ぎ・停止」の3視点

・通知:家族が“どこを見るか”を最初に書く(スマホ/ノート/耐火ケース内のメモ)。

・引き継ぎ:写真・連絡先・クラウド保存の入口情報(サービス名と保管先)を残す。

・停止:課金やSNSは止め方の道筋(設定ページ名や公式フォーム)だけでOK。

エンディングノートに書いておきたい5つのこと

① スマホやPCの「ヒント」

  • パスコードや生体認証の予備方法(例:パターンロックのヒント)
  • Apple IDやGoogleアカウントのID

🔑「パスワードそのもの」ではなく「ヒントや管理方法」を書いておくのがベターです。

② SNSアカウント(X、Instagram、LINEなど)

  • アカウント名とログイン方法のメモ
  • 削除してほしい/残しておいてほしい希望
  • 「思い出アーカイブ」として残すのも選択肢です

③ サブスク・定額サービス一覧

  • 契約中のサービス名(例:Netflix、Spotify)
  • 解約希望 or 継続希望
  • 支払い方法(クレジットカード/キャリア決済など)

④ 写真・動画・クラウド保存の場所

  • Googleフォト、iCloud、Dropboxなど
  • 保存している思い出の場所とアクセス方法
  • 大切な写真はプリントアウトしておくのも◎

⑤ デジタル資産(ブログ・ネット収益・暗号資産)

  • 自分のブログや副業アカウント
  • 仮想通貨やポイント(楽天ポイントなど)
  • 「誰に引き継ぐか」も一緒に書いておきましょう

見せたくないもの、見てもらった方がいいもの、整理が大切ですね。

主要サービスの入口

Google

不在アカウント管理(Inactive Account Manager)で、一定期間の“未使用”をトリガーに通知・データ共有・削除を設定できる。設定は Google アカウント内の専用ページから。

Apple

デジタルレガシー(Legacy Contact)を登録しておくと、アクセスキー+死亡の証明で家族がアカウントや端末のロック解除手続きに進める(国・地域で証明書類が異なる注記あり)。

Facebook

追悼アカウントとレガシー連絡先を事前に設定可能(設定→セキュリティ→レガシー連絡先)。追悼化か削除の選択もできる。

X(旧Twitter)

本人死亡時のアカウント停止申請フォームがあり、遺族または代理権者の申請で非公開化・削除対応へ。

使い回せる“棚卸しテンプレ”(コピペOK)

まずは5行だけ。埋まらない所は空欄でいい。

サービス名/用途:________
ユーザー名:______ 

保管先:〔パスワード管理アプリ/耐火ケースの封筒〕
処理:〔継続/停止/削除〕 

連絡先(サポート・相談先):______
備考:______

例:Googleフォト/家族写真の保管。処理:継続(家族と共有アルバム)。
例:Spotify/サブスク。処理:停止。アカウント管理は妻/請求は○○カード。

バックアップは“3-2-1”の考え方だけ覚えておく

3 つのコピー(オリジナル+予備2つ)

2 種類のメディア(クラウド+外付けSSDなど)

1 つは別の場所(家族のクラウド共有や耐火ケース)

撮りっぱなしの写真は、“お気に入り☆”を月末に10枚だけ選ぶなど“減らす仕組み”を先に作ると後がラク。

書き方のコツと注意点

書き方のヒント

  • 紙のエンディングノートでも、デジタルのメモでもOK
  • 修正しやすいように、「手書き+スマホメモの併用」もおすすめ

※セキュリティ面に注意

家族にどう伝える?“見つけてもらう工夫”

  • パスワードは直接書かない
  • 「ヒント」や「保管場所」だけ書いておくのが安全
  • 紙は防災用ボックスなどに保管しておく
  • 「このノートに全部書いてある」と、信頼できる人に伝える
  • 書いた場所やアプリ名を紙にメモして冷蔵庫などに貼っておくのも手

「親しい人と一緒に書いておく」と、お互いに安心できるかもしれません

よくある質問

Q. パスワードは全部書いておくべき?
A. まずは保管場所の明記と“入口情報”で十分。生のパスワードは管理アプリ+緊急連絡機能や、耐火ケース内の封筒に“最終手段”として。

Q. 公式の引き継ぎ設定は何から始める?
A. Googleの不在アカウント管理とAppleのデジタルレガシーの二本柱から。SNSはFacebookの追悼設定とXの停止申請フォームの把握。

まとめ|未来の家族を助ける、やさしいメモ

デジタル遺品の整理は、「自分のため」であり「家族のため」でもあります。

難しい準備ではなく、小さな優しさです。



今日からできる、最初の一歩

・使っているサブスクを3つ書き出してみる
・スマホのパスワードのヒントを考えてみる
・よく使うSNSをノートにメモしてみる

人生は突然変わるもの。

「ちょっとだけ準備しておく」ことで、未来の誰かを助けられることがあります。

“生きてるだけで丸儲け”――その今を、やさしく整えておきましょう。


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保管の“場所づくり”として、耐火・防水のケースは1つあると安心。

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