葬式(葬儀)の流れをやさしく解説|日程・時間・家族葬・親族の動きまで

身近な人を亡くした直後は、心も体も追いつきません。ここでは連絡→安置→打合せ→通夜→葬儀・告別式→火葬→会食/初七日という一般的な流れを、現場の実感に合わせて整理します。今日の一歩が、静かな足取りになりますように。

この記事でわかること

  • 葬式(葬儀)の全体の流れと日程の目安
  • 家族葬・一日葬・直葬などケース別の進行
  • 喪主や親族が当日どんな動きをするか
  • 火葬や初七日の「今の実情」

3行まとめ

  • 日程は火葬場の予約が要。近年は混雑で“数日〜1週間前後”かかることも。
  • 枕飾りは基本、葬儀社が準備。わからないままで大丈夫。
  • 受付は式の1時間前開始が目安。弔辞は現在ほとんど行わない(家族葬ではほとんどなし)。

葬式の全体像(ざっくり図解)

【連絡】→【安置】→【打合せ】→【通夜】→【葬儀・告別式】→【出棺】→【火葬】→【収骨】→【会食/初七日】

日数・時間の目安

  • 所要日数:地域や火葬場の予約状況により数日〜1週間前後。
  • 以前は2〜3日進行も多かったが、近年は火葬場が混みやすく待機が生じるケースがある。
  • 一日葬:通夜を省き、半日〜1日で完結。
  • 直葬(火葬式):お別れ後に火葬のみ。最短半日〜。
  • 通夜:開始18〜19時が多く、式は1〜1.5時間。
  • 葬儀〜火葬:半日前後(式約1時間+出棺〜火葬〜拾骨で2〜3時間+会食1時間の目安)。

カギは火葬場の予約。まず空き状況、次に会館・宗教者の都合を合わせます。

各ステップの流れと「この段階ですること」

1. 連絡(訃報・葬儀社への連絡)

  • 医師による死亡確認→葬儀社へ最初の電話。
  • 親族・勤務先などへの連絡は、深追いせず「代表者に端的に」からでOK。
    この段階ですること
    • 逝去場所と搬送先(自宅/会館/安置施設)の希望を伝える
    • 故人の氏名・生年月日・宗教(わかる範囲)をメモ

2. 安置(ご自宅/斎場/安置施設)

  • 枕飾りは基本、葬儀社が準備します。慌てて買わなくて大丈夫。
  • 面会の可否・時間帯は安置先のルールに合わせる。
    この段階ですること
    • 安置先の鍵・駐車場・面会ルールの把握
    • 喪主の内定(決めきれなければ仮でOK)

3. 打合せ(葬儀社と日程・式場・費用)

  • 火葬場の空き→式場の空き→僧侶(宗教者)の都合の順で固める。
  • 僧侶の都合確認は“遺族側で行う”のが原則。(葬儀社は連絡先共有や段取り補助)
  • 規模(家族葬/一般葬/一日葬/直葬)、返礼・会食の有無を決める。
    この段階ですること
    • 参列想定人数(ざっくりでOK)
    • 連絡網(代表者)と香典返しの方針
    • 見積りは総額視点(式一式+人数×単価+お布施)

4. 通夜の流れ(お通夜 葬式 の 流れ)

  • 受付は式の“1時間前”開始が基本。
  • 受付→開式→読経→焼香→喪主挨拶→閉式→通夜振る舞い(任意)
  • 弔辞は現在ほとんど行わない。家族葬では原則なし。
    チェック
    • 香典・返礼の受け渡し動線
    • 司会原稿の確認(喪主挨拶は短めで十分)

5. 葬儀・告別式の流れ

  • 受付→開式→読経/儀礼→焼香→弔電紹介(省略可)→喪主挨拶→出棺
  • 「葬儀=宗教儀礼」「告別式=お別れの儀式」と理解すると整理しやすい。
  • 弔辞は“ほぼ無し”が現在の実態。

6. 火葬の流れ(葬式 の 流れ 火葬)

  • 斎場→火葬場へ移動→炉前で最後のお別れ→火葬(待機40〜90分)→収骨(拾骨)
  • 待ち時間は休憩・軽食に充てる地域もあり。
    チェック
    • 火葬場への移動手段と人数制限
    • 収骨室の人数・動線の案内

7. 会食・初七日(式中初七日/戻り初七日)

  • 式中初七日:葬儀当日の式中に法要を組むケースが増えている(※“主流”と言い切れるほどではない/地域・寺院運用による)。
  • 戻り初七日:火葬後、会館や寺に戻って法要を行う。
  • 会食(精進落とし)は省略・軽食化も増加。
    チェック
    • 法要の場所・時間・参列範囲
    • 返礼品の渡し方(当日返し/後日)と挨拶のタイミング

ケース別の流れ(家族葬・一日葬・直葬・無宗教)

家族葬の流れ(葬式 の 流れ 家族葬)

  • 流れ自体は同じ。参列範囲を家族・近親者に絞るだけ。
  • 通夜振る舞い・会食は省略しやすい。

一日葬の流れ・時間

  • 午前:葬儀・告別式 → 出棺 → 火葬 → 拾骨
  • 午後:初七日(式中/戻り)→ 会食(任意)
  • 半日〜1日で完結。

直葬(火葬式)の流れ(大阪の実務感)

  • 安置→お別れ→出棺→火葬→拾骨(式は行わない)
  • 宗教者は招かず、後日に寺で法要を整える選択も。

無宗教葬の流れ

  • 黙祷・献花・お別れの言葉など、宗教儀礼の代替として“静かな場”を設計。
  • 司会進行とBGM/映像の有無を早めに決めると整いやすい。

親族・喪主の“時間割”サンプル(当日)

時刻喪主親族(近親)
式開始90分前司会・導線最終確認受付準備・供花立札の最終確認
式開始60分前受付開始・弔問対応/僧侶控室挨拶受付補助/席案内
式〜出棺挨拶・焼香の代表焼香・献花・お見送り
火葬待機会館・寺との精算段取り確認会食準備/受付締め
収骨後初七日・会食の段取り会食・片付け

火葬場の施設や会館との立地によって、火葬中に食事の時間をとるケースが増えています。

友引と地域差(関西の実情)

  • 関西では、友引でも火葬場が稼働する施設が多い一方、休場日の火葬場もあるため要注意。
  • 最短ルートは火葬場の営業・空き確認→会館→宗教者(遺族で都合確認)。
  • 友引は通夜のみ実施→翌日に葬儀・火葬の組み方も一般的。

よくある質問

Q. 通夜は何時から?受付はいつ開ける?

A. 18〜19時開始が多め。**受付は“式の1時間前”**に開けるのが基本。

Q. 弔辞は必要?

A. 現在はほとんど行いません。特に家族葬では原則なしです。

Q. 初七日は当日で良い?

A. 式中初七日を行うケースが増加。ただし地域・寺院の運用差があるため、僧侶と要相談。

Q. 僧侶の都合は誰が取る?

A. 原則、遺族側で確認します(葬儀社は段取りの補助・連絡先共有を実施)。

Q. 日数はどのくらい見ておけば安心?

A. 数日〜1週間前後を見込んでおくと安全。火葬場の混雑が最重要ポイントです。

まとめ

  • 進行は火葬場の予約が起点。混雑で1週間前後待つこともあるため、先に確認。
  • 枕飾りは葬儀社が基本対応。わからないままで大丈夫。
  • 受付は1時間前開始、弔辞はほぼ無しが現在の実情。
  • 式中初七日は増えているが地域差あり。迷ったら“その地域の今”に合わせて整えましょう。

あなたの「静かに見送りたい」という想いが、かたちになりますように。段取りは私たちが寄り添います。

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