お盆は葬儀屋も忙しい?現場は通常運転、寺院紹介だけが難しくなる話

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「お盆って、葬儀屋さんも忙しいんですか?」

この時期になると、たまに聞かれます。

結論からいうと、私の勤務する現場では、お盆だから極端に仕事量が増える感覚はありません。

師走のそば屋のように、カレンダーを合図に仕事が一斉に押し寄せるわけではない。電話受付、搬送、安置、打ち合わせ、火葬予約。やることは、ほぼいつも通りです。

ただし、ひとつだけ難易度が上がります。菩提寺のないご家族から「お寺さんを紹介してほしい」と頼まれたときです。

今回は、お盆期間の葬儀社の実際を、一級葬祭ディレクターとして現場を見てきた立場から、少しゆるく呟きます。

お盆とカタツムリの寺院紹介事情

この記事でわかること

  • お盆中の葬儀社の忙しさ
  • 夏の現場で感じるご逝去の傾向
  • 寺院紹介だけ難しくなりやすい理由

3行まとめ

  • お盆でも、葬儀社は基本的にいつも通り動いています。
  • 最近は、熱中症が関係したご逝去を耳にする機会が増えた印象があります。
  • 本当に困りやすいのは、菩提寺がなく、葬儀社から僧侶を紹介するケースです。

お盆でも、葬儀屋はだいたいいつも通り

「お盆=亡くなった方を迎える時期」と聞くと、葬儀屋も一年でいちばん忙しそうに見えるかもしれません。

しかし、人が亡くなる日は、葬儀社の勤務表や世間のお盆休みに合わせてくれません。お盆でも年末年始でも、ご依頼が重なる日は忙しく、落ち着く日は落ち着きます。

少なくとも私の勤務する範囲では、「お盆に入ったから急に葬儀が何倍にも増えた」という感覚はありません。

もちろん、地域、会社の規模、担当業務、当直体制によって忙しさは変わります。これは業界全体の統計ではなく、現場で働く私の実感です。

今年の夏、気になるのはお盆より暑さ

私の勤務する範囲では、熱中症が関係したご逝去を耳にする機会が、以前より増えたように感じています。

ただし、これはあくまで現場で受けた印象で、全国的な増加を示す統計の話ではありません。

お盆休みでも、暑さは休んでくれない。葬儀社も同じで、いつも通り受け入れと段取りを続けています。

本当に困るのは「お寺さんを紹介してください」

菩提寺がないご家族が仏式葬儀を希望する場合、葬儀社から僧侶を紹介することがあります。

ところが、お盆の寺院は棚経、初盆・新盆の法要、檀家宅へのお参りなどで予定が詰まりやすい時期です。普段なら相談できる寺院でも、希望日時に来てもらえるとは限りません。

「式場は空いています。火葬場も取れます。ご家族も集まれます。……ただ、お寺さんが見つかりません」

葬儀日程というパズルで、最後の一片だけ別の予定表に載っている。そんな状態です。

お寺が休んでいるわけではありません。むしろ、別のご家庭の供養で動き続けています。

ご家族側の対応や、日程が延びた場合の確認点は、お盆に亡くなると葬儀は遅れる?「お寺さん待ち」が起きる現場事情で詳しく整理しています。

長い保留の向こうで、葬儀屋はお寺さんを探している

寺院を紹介するときは、宗派、希望日時、読経の範囲、戒名・法名の希望、式場の場所などを確認し、対応できる僧侶を一本ずつ探します。

もし、お盆の葬儀相談で電話の保留が少し長かったら、葬儀屋が夏休み気分でぼんやりしているわけではありません。

たぶん、電話の向こうで「来てくださるお寺さん」を探しています。

菩提寺がある場合は、まず寺院へ亡くなったことを伝えてください。菩提寺がない場合は、最初に葬儀社へ伝えてもらえれば、火葬場や式場と並行して寺院紹介を動かせます。

まとめ|お盆の葬儀屋は通常運転、お寺さん探しだけ高難度

お盆の葬儀屋は「繁忙期」というより、通常運転のまま、お寺さん探しだけ高難度モードに入る。これが、私の現場感にいちばん近い表現です。

葬儀は、空いている式場と火葬場だけでは動きません。人と人の予定を一つずつつないで、ようやく始められる仕事です。

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