一日葬とは?流れ・費用・メリットデメリット|家族葬・直葬との違いもやさしく解説

一日葬(いちにちそう)は、通夜を省き、告別式と火葬を一日で行うお葬式の形です。
「時間や費用の負担を抑えたいけれど、きちんとお別れの場は持ちたい」というご家族に選ばれることが増えています。

ここでは、現役の葬祭ディレクターとして、実際の流れ・費用の考え方・メリットデメリットをわかりやすくまとめました。
少しでも安心して準備を進められるよう、お伝えしていきますね。


この記事でわかること

  • 一日葬の基本と流れ(式~火葬のタイムライン)
  • 向く/向かないの判断軸(人数・関係性・会場/火葬場事情)
  • 香典・会食・返礼の最小ルール
  • 参列案内の文例(親族/友人/社内)

3行まとめ

  • 一日葬は通夜を省き「式→出棺→火葬」を1日で完結させる形。
  • 人数が控えめ・遠方少なめ・会場/火葬場の枠が合うなら相性が良い。
  • 香典・会食・返礼は“簡素でも丁寧”を基準に、事前案内で揺れを防ぐ。

PR:まずは資料請求から。サイトにより扱う地域や会館が異なりますのでお試しください👉葬儀社の資料請求

    一日葬とは

    一日葬とは、通夜を行わず、告別式と火葬を一日でまとめて行う形式です。

    • 家族葬:参列者を限定して通夜・告別式を行う
    • 直葬(火葬式):式を行わず火葬のみ
    • 一日葬:通夜を省いて告別式+火葬

    似ているようで違いがあります。
    「通夜を省くだけで、告別式は行える」というのが一日葬の大きな特徴です。

    厳密には“一日葬で家族葬”とか、“一日葬で一般葬”などの区分も有り得ます。


    一日葬の流れと所要時間

    一日の中で告別式と火葬を行うため、スケジュールはぎゅっと詰まります。

    一日葬の一般的な流れ

    1. 納棺・式場準備
    2. 告別式(読経・焼香・弔辞など)
    3. 出棺
    4. 火葬
    5. 収骨(拾骨)
    6. 精進落とし(仕上げ料理)

    所要時間の目安

    • 式典(告別式):1時間
    • 火葬:1時間半〜2時間半
    • 全体:およそ半日〜1日

    「1日で済む」とはいえ、式典の時間によってはほぼ丸一日時間を空けておく必要があります。


    一日葬の費用と相場

    費用は「どこまでを含むか」で大きく変わります。

    費用の目安

    • 式一式のみ:40〜70万円ほどから可能
    • 返礼品・会食・お布施まで含めた総額:80〜120万円前後

    費用が変動する要因

    • 参列者の人数
    • 式場や祭壇の規模
    • 会食や返礼品の有無
    • 僧侶へのお布施

    「一日葬だから必ず安い」というわけではありません
    通夜がない分、会食の回数が減ることで負担が下がる傾向はあります。


    一日葬のメリット・デメリット

    メリット

    • 通夜がないため、日程が短く済む
    • 高齢の方や遠方の親族に負担が少ない
    • 会食の回数が減り、費用が抑えられる

    デメリット

    • 弔問の場が減るため、後日弔問が増えることもある
    • 「通夜をしてほしかった」と思う親族が出る場合がある
    • 更なる省略傾向により、文化が失われていく

    「後で弔問対応に追われてしまった…」という声も耳にします。
    事前に親族へ説明しておくと安心です。


    家族葬・直葬との違い

    • 家族葬:通夜も告別式も行うが、参列者を限定
    • 直葬:告別式を行わず火葬のみ
    • 一日葬:通夜は省くが、告別式は行う

    「直葬だとあっさりしすぎる、でも二日間は大変」──そんな中間の選択肢として広まっています。葬儀社でもあらかじめ一日葬をプラン化しているところもあります。


    一日葬の香典マナー

    香典はどうする?

    一日葬でも香典は基本的に持参します
    表書きは「御霊前」「御香典」が一般的です。

    ※香典辞退が一般的になりつつあるので、受けているか辞退しているかは事前に要確認

    香典返し

    • 会葬御礼+当日返し(即日返し)が多い
    • 参列が少ない場合は、後日改めて送ることもあります

    香典のみを渡す場合

    式に参列できない場合、郵送や後日の訪問で香典をお渡ししても問題ありません。
    「参列できず申し訳ありません」とひとこと添えると安心です。


    お布施について

    お布施の金額は、宗派や地域、僧侶との関係性によって変わります。

    • 告別式+火葬を依頼する場合:10〜30万円前後 ※私がよく耳にする額
    • 読経を省略する場合は減額になることも

    迷ったときは、事前に菩提寺や葬儀社に確認するとよいでしょう。


    参列できないときの対応

    やむを得ず参列できない場合は、以下の方法があります。

    • 香典を郵送する
    • 後日弔問に伺う
    • 手紙や弔電でお悔やみを伝える

    「どうしても行けない」という事情があっても、心を込めた形でお別れの気持ちは届けられます。


    一日葬が向いている人・向かない人

    向いている人

    • 高齢の親族が多く、日程の負担を減らしたい
    • 遠方の参列者が多い
    • 費用や準備をできるだけシンプルにしたい

    向かない人

    • 弔問に来たい人が多い
    • 地域や親族が「通夜は必須」と考えている
    • 後日の弔問対応を減らしたい

    本ページには広告(PR)を含みます。 記事内容は筆者の見解で、リンクから収益を得る場合があります。

    [PRボックス]

    まとめ

    一日葬は「通夜を省略し、告別式と火葬を1日で行う葬儀」。
    日程や費用を抑えられる一方で、後日の弔問や親族間の理解不足が課題になることもあります。

    大切なのは、「誰を呼び、どんな別れ方をしたいか」をご家族で話し合うこと。
    あなたとご家族にとって、一番安心できる形を選んでくださいね。


    関連ページ


    FAQ(よくある質問)

    一日葬でも香典は必要ですか?

    はい、基本的に必要です。仏教なら表書きは「御霊前」や「御仏前」が一般的で、香典返しは当日返しが多いです。

    一日葬の所要時間はどのくらいですか?

    告別式と火葬を含めて、おおよそ半日〜1日が目安です。

    一日葬と家族葬の違いは何ですか?

    家族葬は通夜と告別式を行いますが参列者を限定します。一日葬は通夜を省き、告別式と火葬を1日で行います。

    一日葬を選ぶときの注意点は?

    後日の弔問が増える可能性があるため、事前に親族へ説明しておくと安心です。

    コメント