書き始めるのは、むずかしくない
「エンディングノート」と聞くと、なんだか重たく感じるかもしれません。
でも実は、もっと気軽に始めてもいいんです。スマホのメモアプリに1行だけ書く──それも立派な第一歩。
このページでは、20代・30代のあなたにも役立つ「10の項目」と、すぐに使える簡単テンプレートをご紹介します。
書けるところから、ちょっとずつ。全部埋めなくても、大丈夫。
この記事でわかること
- まず埋めるべき“最小5項目”(連絡先・医療意向・葬儀方針・財産の所在・デジタルの所在)
- 迷わない書き順と優先順位(空白でOKの範囲)
- 紙/デジタル/併用テンプレの使い分け
- 家族への共有・保管・更新のコツ(見つけやすい置き場づくり)
- 記入のつまずきと回避策(パスワード/個人情報の扱い)
3行まとめ
- 最小5項目だけ埋めれば、もう“役立つノート”。
- 形式は自由。差し替えやすさ=続けやすさ。
- 置き場所と共有まで整えると、家族が迷わない。
こんなこと、残しておくと安心
1. 緊急連絡先
家族・友人・職場など、いざというときに誰に連絡してほしいか。
電話番号やLINE ID、SNSアカウントなども。
2. 医療・延命治療の希望
「延命治療は望まない」「臓器提供はOK」など、考えがあれば簡潔に記しておきましょう。
3. 財産・銀行・保険の情報
銀行名、口座、保険会社の名前や連絡先など。暗証番号は書かなくてOKですが、管理方法はヒントを残しておくと安心です。
4. SNS・サブスクなどのアカウント情報
使用しているSNSやネットサービスの名前を記しておくだけでも、後から整理しやすくなります。
5. ペットや植物の世話について
飼っている動物の名前や習慣、病歴、大切にしていることなど。
植物も含めて、「誰かにお願いしたい」気持ちがあれば、それを書いておきましょう。
6. 葬送や供養の希望
「お墓はいらない」「静かに送ってほしい」など、自分らしい送り方があれば素直に書いてOK。
無宗教の方でも、「お別れの会」のスタイルなどを自由に表現できます。
7. 感謝を伝えたい人・言葉
「ありがとう」「元気でね」──一言だけでも、気持ちを残しておけたら素敵です。
8. 推し・趣味・自分らしさを伝えるメモ
「このグッズは手放さないで」「この写真は捨てないでね」といったお願いも立派な内容。自分の好きなもの、大切なものを伝える場でもあります。
9. 大切な思い出やエピソード
人生のなかで「これは忘れたくないな」と思う瞬間を、一つでも。
10. 未来の自分へのひとこと
少し照れくさいかもしれませんが、「また笑って過ごせますように」といった、自分への励ましを書いてみるのもおすすめです。
スマホメモでもOK!簡単テンプレート
【緊急連絡先】
父:〇〇〇〇(電話番号)
親友:〇〇〇〇(LINE)
【医療について】
延命治療は希望しません。
アレルギー:〇〇〇〇
【ペットのこと】
猫のミミ:朝ごはんは7時にチュール、お昼はカリカリ。病院は〇〇動物病院。
【感謝】
お父さんへ:いつもありがとう。もっと話しておけばよかったかもね。
【趣味のこと】
推しグッズは捨てないで、ゆっくり整理してくれたら嬉しいです。
書きやすいところからで大丈夫。「書きたい」と思った時が、始めどきです。
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- エンディングノート(記入式・見開き) … 定番のフォーマットを見る
- A4バインダー+クリアポケット(差し替え運用) … 入れ替えがラク
- インデックス付ふせん/油性ペン(更新目印) … 道具をそろえる
※まずは“核の欄”だけ。空白はあとで大丈夫です。
まとめ:自分らしさと、ちいさな安心
エンディングノートは、「死の準備」ではなく、生きる整理帳。
書いてみることで、自分の気持ちや大切にしたいものが、少しずつ見えてきます。
誰かにとっての“困らない”は、あなたの“想いが伝わる”ということかもしれません。
肩の力を抜いて、日々の中で感じたことを、そっと書きとめてみてください。


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