参列前は、服装や香典、当日の動きに迷いが重なりがちです。この記事では、平服指定のときの具体例(=略喪服)、関係別の香典の目安と辞退時の代替、そして受付→焼香→退席の最短フローを、まず結論からやさしく整理します。迷いを減らして、心を尽くすところに時間を使いましょう。
この記事でわかること
- 参列時の服装の基本(通夜/葬儀・告別式、平服OKの線引き、季節・小物まで)
- 香典の相場と渡し方、辞退時の代替(弔電・供花)の考え方
- 当日の最短フロー(受付→焼香→退席)と、声かけの一言テンプレ
- よくあるNG(光沢・金具・派手小物・当日のQR掲示など)の回避
3行まとめ
- 服装は準喪服(黒無地)が基本。案内に「平服」とあれば略喪服=地味なダークスーツ/黒パンプスでOK。
- 香典は関係と地域で幅あり。迷ったら3,000〜5,000円(友人・同僚層)から、無理に上振れしない。
- 当日は受付→焼香→短いお悔やみで滞在短めが礼儀。辞退表記があれば弔電・供花・お悔やみ状に切り替える。
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服装のマナー(通夜/葬儀・告別式/平服の線引き)
まずは“身支度”から。大切なのは「地味・無地・光沢なし」。迷ったら黒無地を選べば外しません。
基本の考え方
- 原則:葬儀・告別式=準喪服(黒無地)、通夜=準喪服 or ダークスーツ。
- 「平服でお越しください」=略喪服(黒・濃紺・チャコールのダーク無地/光沢なし)。
- 光沢・大きな金具・派手色・大胆な柄・強い香りは避ける(男女共通)。
男性
- スーツ:黒無地(濃紺・チャコールは通夜まで)。
- シャツ:白無地(ボタンダウン不可)。
- ネクタイ:黒無地(タイピン原則なし)。
- 靴・ベルト:黒プレーントゥ/内羽根、金具目立たず。
- 靴下:黒で足首が見えない長さ。
- コート:玄関前で脱ぐ。ファー・テカり素材は避ける。
女性
- ワンピース/アンサンブル/パンツ:黒無地・膝下丈・露出控えめ。
- ストッキング:基本的に黒。
- 靴:黒プレーンパンプス(3–5cm目安、エナメル・金具NG)。
- バッグ:黒無地・小型(布 or マット革)。
- アクセ:真珠一連・結婚指輪のみ。華美なヘアアクセ不可。
- 妊娠・授乳期:黒系マタニティ/前開きOK。体調最優先で問題なし。
「平服OK」と言われたら
- 男性:ダークスーツ+白シャツ+黒無地ネクタイ。
- 女性:ダーク無地のセットアップ/ワンピース+黒パンプス。
- “平服=カジュアル”ではない。地味・無地・光沢なしが基準。
季節の注意
- 夏:半袖は上着着用を前提。透け防止のインナーを。
- 冬:コートは屋外のみ。会場では脱いで参列。
小物(共通)
- 数珠(略式で可)/袱紗(紫・紺・グレー)/ハンカチ(白〜ダーク無地)
- マスクは無地で落ち着いた色。ロゴ・派手柄は避ける。
- 傘は黒・紺・透明など地味色。
子ども連れ
- 制服があれば制服、なければダーク無地の清潔な服。
- 靴は黒・濃色のスニーカー可(安全優先)。滞在は短時間でOK。
香典の基本(相場/渡し方/辞退時の代替)
金額に“正解”はありません。大切なのは「関係に見合う範囲で無理をしない」こと。ここだけ押さえれば十分です。
相場の目安(最短版)
- 友人・同僚:3,000〜5,000円
- 親戚:10,000円前後(親等・地域で上下)
- 会社関係(上司・取引先):5,000〜10,000円程度を基準に職場慣習へ合わせる
※ 迷ったら3,000 or 5,000から。地域差が大きい場合は家族や同僚に合わせるのが安全。
渡し方の作法
- 袱紗から出して両手で渡す(表書き=「御霊前/御香典」など、宗派により「御仏前」)。
- 受付でフルネームをはっきり伝える。名刺は基本不要。
- 連名は3名までが読みやすい。4名以上は「一同」。
「香典辞退」と書かれていたら
- 送らないのが原則。代わりに弔電・供花・お悔やみ状でお気持ちを伝える。
- 会場の取り扱いに従う(弔電宛先・供花注文先が案内にある場合はそれを最優先)。
くわしくは:香典の相場と表書き/キャッシュレス香典2025ガイド/香典返しの金額とタイミング2025(関連記事へ)
お供え・供花(確認の一言/名札の書き方)
お供え・供花は、先方の方針が最優先。まずは“可能かどうか”を一言で確認しましょう。
まず確認
- 「供花・お供えは可能でしょうか」と一言。辞退表記があれば従う。
- 送る場合は到着時刻(通夜/葬儀の前)と名札表記を確認。
名札・連名
- 個人:フルネーム
- 会社:会社名+部署名+氏名/会社名+部署一同
- 連名は目上→目下。3名超は「一同」。
品の選び方・色
- 供花は白〜落ち着いた色味中心。
- 食品は日持ちする消え物が無難。宗教・地域のNGがあれば避ける。
当日の動き(受付→焼香→退席の最短フロー)
会場では「短く・静かに・整然と」。迷ったらこの順で動けば大丈夫です。
最短フロー
- 受付:到着→芳名→香典(辞退なら会釈のみ)。
- 着席:案内に従い静かに。スマホはマナーモード。
- 焼香:係の誘導に従う(合掌→一礼→退く)。
- ご遺族へ一言:短く・聞き取りやすく。長居はしない。
- 退席:通夜振る舞い等の案内があれば従う。なければ静かに辞去。
時間の目安
- 参列滞在:20〜40分程度(会場・規模で前後)。
- 遅刻しそう:受付→最後列→焼香→一礼→退席の最短ルートでOK。
よくあるNGと、迷ったときの対処
- 光沢素材・派手小物・大きなロゴ → ダーク無地に替える。
- 強い香水/芳香柔軟剤 → 不使用が基本。
- “平服=カジュアル”と誤解 → 略喪服(地味・無地・光沢なし)。
- 当日のQR掲示で香典送金 → 混雑・誤送金の原因。事後の個別案内が安全。
- 迷ったら → 会場の案内に従う/受付や係へ一言確認。
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一言テンプレ(受付・ご遺族への声かけ)
- 受付で:「このたびは誠に…(会釈)」「山田と申します。失礼いたします。」
- ご遺族へ:「このたびは心よりお悔やみ申し上げます。どうかご無理なさいませんよう。」
- 香典辞退時:「案内を拝見しました。失礼のない形でお悔やみをお伝えできればと、弔電にて失礼いたします。」
- 遅刻時:「遅れて失礼いたしました。最後列で失礼します。」
よくある質問
Q1. 「平服でお越しください」は具体的に何を着ればいい?
男性はダーク無地スーツ+白シャツ+黒無地ネクタイ、女性はダーク無地のワンピース/セットアップ+黒パンプス。カジュアルの意味ではなく、地味・無地・光沢なしが基準です。
Q2. 香典辞退と案内があったら?
持参しません。代わりに弔電・供花・お悔やみ状でお気持ちを伝えます。案内に弔電先や供花の指定があればそれを最優先にします。
Q3. 参列は何分前に着けばいい?滞在はどれくらい?
開式の10〜15分前が目安。通夜は受付開始に合わせてOK。滞在は20〜40分程度、焼香後は長居せず静かに退席が礼儀です。
おわりに
整えるべきは、派手さではなく思いやり。地味・無地・静かなふるまいで、短く、ていねいに。迷いが少ないほど、心は先方に向けられます。

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