喪主がやること全部リスト!経験者が語る失敗しないための準備と心構え


喪主になったら、何をすればいいんだろう……

深い悲しみの中で、突然の別れを経験した時、私たちは途方に暮れてしまいますよね。右も左も分からず、ただ時間だけが過ぎていくような感覚になることも。

この記事では、現役の葬祭ディレクターとして数多くのご遺族をサポートしてきた私が、「喪主がやること全部リスト」として、あなたの不安を少しでも和らげられるよう、やさしく丁寧に解説していきます。

「初めて喪主になる方」「これから準備をしておきたい方」も、どうか焦らず読み進めてくださいね。


この記事でわかること

  • 直後〜葬儀当日までのやること全体像
  • 「まず連絡」「会場と火葬の段取り」「お金と書類」の最短動線
  • 家族・親族・葬儀社の役割分担のコツ
  • 持ち物(喪主用)と“忘れ物しやすいもの”
  • 当日に慌てないための確認リスト

3行まとめ

  • 喪主の仕事は一人で抱えない。家族と葬儀社に早めに振る。
  • 動線は「連絡→会場・火葬→返礼・会計→書類」。順番で落ち着く。
  • 忘れ物は事前に持ち物リストで回避。迷いは葬儀社に即相談。

喪主の役割とは?【まず知っておきたい基本】

喪主と施主の違い

  • 喪主:葬儀の代表者。対外的に「誰の葬儀か」を示す存在で、弔問客や宗教者、葬儀社との対応を担う。
  • 施主:葬儀費用を負担する人。多くの場合、喪主と兼ねているが、別の人になることも。

喪主は「精神的な柱」でもある

喪主は、儀式の中心人物であると同時に、家族をまとめる「心の柱」でもあります。

とくに、

  • 故人との最期の対面
  • 弔問客への挨拶や感謝の言葉 など、感情の整理がつかない中で「見送る覚悟」が求められる場面は多いもの。

完璧である必要はありません。故人への想いを胸に、一歩ずつ進めることが大切です。


喪主がやること全部リスト【時系列で解説】

1. 訃報後すぐにやること(1日目〜)

  • 医師の死亡診断書(又は検案書)を受け取る
  • 葬儀社に連絡(安置先の相談。自宅や葬儀会館など)
  • 家族・親戚への連絡
  • 宗教者(お寺など)への連絡
    • ※菩提寺がない場合は、親戚や葬儀社に相談しましょう
  • 火葬場の空き状況確認(葬儀社経由でしか確認できない火葬場もあります)

👉葬儀の事前相談とは?メリット・流れ・見学ポイント【初心者ガイド】

2. 通夜・葬儀前の準備(2〜3日目)

  • 日程と会場の決定
  • 遺影写真の選定(故人らしい写真を)
  • 参列者リストの作成(だいたいでOK)
  • 会葬礼状や香典返しの手配(最近の家族葬では香典辞退が多い)
  • 服喪通知(勤務先や学校など)

3. 通夜・葬儀当日

  • 開式前の宗教者との打ち合わせ
  • 喪主挨拶(簡潔に、感謝の気持ちを伝えるだけでOK)
  • 親族や参列者への対応
  • 式後の会食(精進落としなど)

4. 葬儀後に必要なこと

  • 埋葬火葬許可証や死亡診断書等を使って役所手続き(年金・保険・銀行の停止など)
  • 遺品整理
  • 香典返しの発送(香典を受けていたら)
  • 相続の準備
    • ※司法書士や税理士への相談も視野に

失敗しやすいポイントと対策

ケース1:挨拶が不安すぎて頭が真っ白に…

→ 短くていい。気持ちがこもっていれば十分です。

話すのが苦手な方でも大丈夫。『本日はお越しくださりありがとうございます』その一言だけでも、しっかり伝わります。

葬儀社に頼むこともできます。ただし、できれば自身の口で少しでも伝えることで参列者にも思いが伝わります。

ケース2:親戚とのやり取りで気疲れした

→ ひとりで背負わない。家族と役割分担を。

「感情的になりやすい時だからこそ、冷静に『誰が何をやるか』を明確にしておくことが大切です。」

ケース3:宗教・宗派の確認を忘れてトラブルに

→ 生前に宗派やお寺の情報を聞いておくと安心です。

「エンディングノートに記しておくことで、トラブル回避にもつながります。」

喪主を間近でみ続けているから伝えたいこと

喪主になったとき、多くの方が「ちゃんとやらなきゃ」と力んでしまいます。

でも本当は、

  • 完璧じゃなくていい
  • 誰かのせいにしなくていい
  • 泣いても焦っても大丈夫

そうやって、ありのままの自分で向き合う時間でもあるのです。

葬儀は「故人と向き合い、悲しみを受け止める時間」。 主役はあくまで故人と、そこに寄り添う家族なのです。

葬祭ディレクターとして、何百件というお見送りに立ち会ってきた私が強く思うのは、「ひとりで頑張らないでほしい」ということ。

ときには専門家の手を借りながら、心の準備も、現実的な準備も、少しずつ整えていけたらそれで充分です。


よくある質問

Q1. 喪主は香典を出しますか?

A. 一般に喪主・遺族は香典を出しません。供花・供物や会葬御礼で気持ちを伝えます(地域慣習が強い場合は式場スタッフに確認を)。

Q2. 訃報の連絡は誰からどの順で?

A. 近しい家族→親族→親しい友人→勤務先・学校の順で簡潔に。SNSは家族の合意後に。迷ったら「連絡は最小限・後で追加」で十分です。

(関連:葬儀の事前相談のメリット・デメリット|後悔を防ぐ質問と営業トークの見分け方

Q3. 日程は会場と火葬、どちらを先に決める?

A. 実務は火葬場の空き優先。会場や式の時間はそれに合わせ、葬儀社が調整します。

Q4. 返礼品は何個用意?余ったらどうする?

A. 見込み参列数の+10%程度が目安。余剰の取り扱い(買い戻し可否など)は事前に葬儀社へ確認。

(関連:法事・供養まとめ|時期・立場・目的・方式で探せる入口ページ

Q5. 会計は喪主がやるべき?

A. 喪主は決める人。現金出納は家族の会計係を立て、領収書は一括保管が安心です。

文章はあくまで“道標”。地域差や会館ルールは現場で最終確認を。

まとめ:喪主の役割は「ひとりで頑張ること」じゃない

喪主という立場は、深い悲しみの中で、最も大きな責任を担うことになります。

けれど、どうかすべてを自分で背負い込もうとしないでください。

この記事が、「不安が少しでも軽くなった」「少し準備ができた気がする」と、あなたの心の支えになることを心から願っています。

故人様を大切に見送る、その大切な時間を、あなたが少しでも穏やかな気持ちで過ごせますように。


「ホッとする終活ブログ」では、喪主や葬儀の経験がない方にもわかりやすく、心に寄り添う記事をお届けしています。


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