費用が不安なときの葬儀の選び方|市営葬儀で“ホッ”とするお別れを

突然ですが、大切な人との別れの時、費用のことで不安になったことはありませんか?

私たちにとっても、実は“葬儀のお金”は他人事ではありません。

私自身、葬祭の現場で「費用が不安で…」というご相談をたくさん受けてきました。だからこそ今日は、「ホッ」とできる制度をお伝えします。

この記事では、「市営葬儀」と「福祉葬儀(経済的支援制度)」の違いについても、わかりやすく解説していきます。

市営葬儀(市規格葬儀)の基本を知ろう

市営葬儀とは、自治体が住民向けに設けた「適正価格の葬儀プラン」のこと。一般的な葬儀を、費用を抑えて行うことができる制度です。

自治体が複数の葬儀社と提携し、価格や内容をある程度統一した「規格葬儀」として提供されています。

お住まいの自治体のホームページ、市役所の市民課・福祉課、または提携葬儀社で案内されていることが多いです。

例えば…

  • 現在、私が勤務する大阪・北東地域では、基本費用が火葬プランで6,5万円、標準プランで15万円ほどです。(火葬の費用は別)

メリット

  • 一般葬も可能で、内容の幅が広い
  • 金額が明確で安心できる
  • 品質の一定水準が保証されている

デメリット

  • カスタマイズの自由度は限定的
  • 提携外の葬儀社は利用できない

福祉葬儀(経済的支援制度)の基本を知ろう

経済的に困難な状況にある方を対象に、自治体が葬儀費用の全額または一部を負担する支援制度があります。これは「最低限の火葬のみ」を基本としたシンプルな形式で、いわゆる一般的な式は行われません。

主に生活保護受給者を対象とした制度で、福祉事務所を通じて申請・認可されます。

★最重要ポイント★

→ 葬儀前に必ず福祉事務所へ相談・申請を!

※事後申請では費用が支給されない可能性が高いです。

申請の流れ(自治体によります)

  1. 福祉事務所に相談
  2. 書類の提出と審査
  3. 認可後に葬儀実施(火葬)
  4. 自治体が費用を支給

Q&A:よくある疑問

  • 支援の対象になるの? → 生活状況や扶養状況によって判断されます。
  • 親族がいると対象外? → 原則対象になるが、扶養確認が必要です。

亡くなった方が生活保護でも、お葬式の支払い者(施主)が生活保護でない場合は、許可が降りないケースが多いです。

ポイント

  • 火葬のみ(直葬)に限定されることがほとんどです。
  • 一般葬儀は対象外です。
  • 申請には時間がかかるため早めの相談が必要です。

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あなたに合った選択肢は?〜後悔しないための選び方〜

どの制度を選ぶかは、経済状況や価値観によって変わります。以下の比較表を参考にしてみてください。

項目市営葬儀(市規格葬儀)福祉葬儀(経済的支援制度)一般葬・家族葬・直葬
対象者住民全般(故人が市民、死亡届の申請者が市民など限定的)生活保護受給者など誰でも
葬儀の形式一般葬・一日葬など選択可能火葬のみ(式なし)自由に選択可能
費用比較的割安自治体が全額or一部負担自己負担(内容により変動)
自由度中程度ほぼなし高い
手続き先提携葬儀社・自治体福祉事務所葬儀社

市営葬儀については自治体によって違う部分が多く、一概に言えません。市営葬儀が設けられていない自治体もあるので要チェックです。

エンディングノートで備える

「お金がかかりすぎないように」「制度を活用してもいいよ」など、自分の思いをメモしておくだけで、残された人の安心につながります。

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今から知っておこう!あなたの「ホッとする終活」のために

終活って、決して「暗い話」ではありません。

むしろ、大切な人を想いながら考える「やさしい準備」だと私は思っています。

今日できる一歩:

  • 自治体のホームページをチェックしてみる
  • 家族と軽く話題に出してみる
  • ノートに一言だけ「備えメモ」を書いてみる

それだけでも、十分な前進です。

私は、現場で「お金のことで悩んでいる」と話すご家族に何度も出会ってきました。

でも、制度を知っていれば、不安を減らせることもある。

このブログが、あなたやご家族の「ホッ」とできる一歩につながれば嬉しいです。

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