「納棺に立ち会うのが怖い」「故人の姿を見るのがつらい」。そう感じていても、家族なのだから最後までそばにいなければ、と迷うことがあるかもしれません。
納棺への立ち会いは、無理をしてまで参加する必要はありません。担当の葬儀社に任せることもできます。まずは「今は見るのがつらい」と、言える範囲で伝えてください。
この記事では、一級葬祭ディレクターの立場から、納棺に立ち会うか迷ったときの考え方と、葬儀社・家族への伝え方を整理します。
この記事でわかること
- 納棺に立ち会うのがつらいとき、担当者に何を伝えればよいか
- 一部だけ関わりたいときに相談すること
- 家族への伝え方と、途中で気持ちが変わったときの対応
3行まとめ
- 納棺は、無理に見たり、手伝ったりしなくても大丈夫です。
- 全部を任せたい場合も、一部だけ関わりたい場合も、先に担当者へ相談します。
- 当日の気持ちが変わることも考えて、待つ場所や声をかける相手を確認しておきましょう。
納棺に立ち会うのがつらいときは、任せても大丈夫
私が「納棺を見るのがつらい、怖い」と相談されたら、まずこうお伝えします。
無理に見る必要はありません。こちらにお任せいただいても大丈夫ですよ。
納棺は、故人のお身体を棺に納めることです。お身体を清めたり、衣服やお顔を整えたりする時間と合わせて案内されることもありますが、どのように進めるかは葬儀社や依頼内容によって異なります。
「納棺」と聞いて想像している場面と、実際に行うことが違う場合もあります。内容を知ってから決めたい方は、先に説明を頼んで構いません。説明を聞くこと自体がつらいときは、詳しく聞こうとしなくても大丈夫です。
京王メモリアルは、気持ちや都合で立ち会うことが難しい場合、納棺師に任せることもできると案内しています。イオンのお葬式も、納棺への立ち会いは必須ではないと説明しています。
参考:京王メモリアル「納棺でよくある疑問点」/イオンのお葬式「納棺の儀は必ず立ち会わなければなりませんか?」
葬儀社には、今の希望を短く伝える
つらい理由を、順序立てて説明できなくても構いません。「今日は立ち会わずに任せたい」「少し離れた場所からなら見守れそう」など、今の希望を短く伝えるところから始めましょう。
たとえば、次のように伝えられます。
納棺を見るのがつらいので、今回はお任せしたいです。私はどこで待っていればよいでしょうか。終わったら声をかけていただけますか。
相談するときは、次の3つを確認しておくと、当日の動きが分かりやすくなります。
- 立ち会わない間、どこで待てるか
- 終わったとき、誰がどのように知らせてくれるか
- 途中で気持ちが変わったとき、誰に声をかければよいか
別室があるか、家族も一緒に待てるかなどは、会場によって異なります。実際に利用できる場所を担当者に確かめてください。
ほかにも打ち合わせで伝えておきたいことがある方は、葬儀の打ち合わせの流れと準備をご覧ください。
一部だけ関わりたい場合は、先に相談する
全部に立ち会うのは難しくても、「身支度が整ってから顔を見たい」「少し離れて見守りたい」と思うこともあるでしょう。その場合は、どこまでなら関われそうかを伝え、対応できるか相談します。
- 身支度の間は別の場所で待ち、整ってから呼んでもらえるか
- お身体に触れるお手伝いはせず、見守る形で参加できるか
- 途中でつらくなったとき、退出できるか
これらは、どの会場でも同じようにできると決まっているわけではありません。故人の状態や作業の進め方、会場のつくりによっても変わるため、始まる前に確認しましょう。
最初から最後まで立ち会えるか、まだ分かりません。見守るだけでもよいでしょうか。難しくなったら外へ出てもよいか、先に相談したいです。
一度「立ち会う」と伝えたあとでも、気持ちが変わったら担当者へ知らせてください。反対に、立ち会わないつもりだったけれど顔を見たくなった場合も、その時点で可能な時間や方法を尋ねて構いません。
家族には、担当者に任せることを伝える
自分は立ち会いたくないけれど、ほかの家族は参加を希望している。そんなときは、自分がどう過ごすかを短く共有しておきましょう。
今は納棺に立ち会うのがつらいので、担当の方にお願いしたいです。私は別の場所で待つつもりです。
家族に直接話しにくい場合は、先に葬儀社へ相談しても構いません。担当者からも進め方を説明してもらえるか、確認してください。
家族の中で希望が違うときも、全員が同じ参加の仕方をしなければならないと決めつけず、それぞれの希望を担当者に伝えて調整します。
納棺の立ち会いで、よくある質問
立ち会わない理由を詳しく話す必要はありますか?
まずは「見るのがつらいので任せたい」と、希望を伝えるだけで構いません。待つ場所や移動などで配慮してほしいことがあれば、その点を具体的に伝えると相談しやすくなります。
途中で涙が出たり、外に出たくなったりしたら?
無理にその場にとどまらず、担当者へ声をかけてください。先に退出の仕方や待つ場所を相談しておくと、当日も伝えやすくなります。
納棺に立ち会わなくても、あとで顔を見られますか?
可能な場合もありますが、故人の状態や日程、面会方法によって異なります。「納棺は任せたいけれど、そのあとに顔を見る時間は取れますか」と確認してください。納棺に立ち会わないことと、その後の面会の希望は分けて伝えましょう。
最後まで見届けることを、一人で抱え込まない
「お任せしてもいいでしょうか」。担当者への相談は、その一言からで大丈夫です。
立ち会わずに任せる、一部だけ関わる、説明を聞いてから考える。今の自分にできそうなことを伝え、担当者と進め方を確かめてください。
その後の予定も確認したい方は、亡くなってから通夜・葬儀・火葬までの流れをご覧ください。


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